ADSLが日本のネット文化に残した功績とは?

ADSLは現在最も多くの家庭で使われているインターネット回線となります。

どうしてここまでADSLがメジャーになったかというと、それはひとえにそれまで使われてきたISDNやダイヤルアップ接続と比べて速いからにほかなりません。

ADSLは2000年頃から多くの人に利用されるようになってきました。

それまで速いといわれていたISDNの速度は最高でも64kbps、ADSLでは1Mbpsなど単位が変わってしまったくらいですので当時の利用者たちには非常に大きな感動を与えました。

従来利用していた電話回線の帯域よりも、広い帯域で利用する接続ということで「広帯域(ブロードバンド)接続」とも呼ばれ広く親しまれました。

従来よりも時間がかからずインターネットの接続ができるようになり、ブラウジングの表示もさして時間がかからなくなりました。

ADSLの登場により、インターネット接続人口は爆発的に増加し、2000年には約4000万人そして現在は約9000万人ともいわれいて、これは日本人口の7割以上を占める数値です。

ADSLの登場により利用者数が増えたのに伴い、プロバイダの数もどんどん増え始めました。今では約1000社ものプロバイダが日本に存在するといわれています。

ISDNとADSLの速度が当時どれほどあったかというのも、この利用者数とプロバイダ数の増加からみてもよくわかると思います。

光通信とADSLにも体感速度にももちろん差はありますが、ISDNとADSLの間には決定的な体感速度の差がありました。

以前は接続時間により通信料金が変わったものですが、現在ではほとんどのプロバイダで定額制になっています。

この変化により、インターネットの接続時間を気にすることなく、自由にすきなだけインターネットに接続しサービスを楽しむことができるようになりました。

しかしADSLには欠点がありました。それはもともと電話回線自体が抱えていた問題で「ノイズに弱い」ということです。

電話回線に利用されている銅線は比較的ノイズに弱い性質があり、NTT基地局から距離が長ければ長いほどノイズによる伝送損失は蓄積されてしまう傾向にありました。

そのためNTT基地局から離れたところに住んでいる人は満足な接続速度を出すことができませんでした。

しかしADSLはそのような欠点も事前に顧客に説明しており「ベストエフォートサービス」というサービスの品質保証のないサービスということが前提でした。

しかしそのように基地局から離れたところに住む人や大きなデータのやり取りをする人にとっては従来のADSLの速度ではなかなか満足を得ることができていなかったため、光回線の普及をプロバイダが急速に進めているのです。

ただ光回線は工事に日数がかかったり、住居によっては工事が難しかったり、料金が高かったりなどいろいろな問題も抱えているため、満足は得られないけれどADSLに落ち着いているという家も多く見られます。

もちろんブラウジング閲覧などに特に支障がないのでそのまま継続しているという家もあります。

そんなわけで、光回線よりもADSLのほうが契約数が多いというのが、現在のインターネット事情となっています。